教えて!食の王子様!
今月の王子!
信州ファーム荻原 農場長
萩原昌真 さん
信州ファーム荻原農場長であり、今の『農業ブーム』の火付け役であるイケメン農家・萩原昌真さん30歳。実にさわやかな農場長!農業をもっと身近に感じてほしいとの思いからファーム・コミュニケーションマガジン『アグリズム』を創刊。編集長も務める。

ある日、何気なくつけていたテレビのワイドショーから、都内の小学校に稲作農家の人が来て、小学5年生に田植えの指導をしてくれる授業が行われたってニュースが流れてきたの。うちの娘も小学5年生。ちょうど社会の授業で稲作を習ってきたばかり。この間はテストがあるといって、教科書片手に勉強したっけ。でも、こうやって実際に田植えから稲刈りまで実体験できるってすごくいいことよね。これぞ身になるって感じ。娘の学校でもこんな体験させてくれたら・・・娘のテストの点数も、もう少し良かったんじゃない〜って、あっ、これ親の欲目? そう思いながら、テレビに目を向けてみて、驚いたわ!!
だって!!  画面に映っていた農家の人がヤングでイケメンなんだもの! えーーー! この人が? 『農家の人=おじいちゃん』という勝手な想像をしていたから、こんなイケメンの登場に思わずびっくりしちゃった私よ。
この農業青年が、後で知ることになるんだけどね、信州ファーム荻原農場長であり、今の『農業ブーム』の火付け役であるイケメン農家・萩原昌真さん(30歳)だったのよ。
興味あるわ! このちょっと石田純一を彷彿させるイケメン農業青年・荻原さんに会いたーーい!

この目の前の青年がお米を作っているって? 

そんな願いが叶って、荻原さんにインタビューができることになったんだけど、その日、スーツ姿で現れた荻原さんは、そのまま『素足に靴』で六本木に飲みに行っちゃう? というくらい、農業とは無縁な雰囲気を漂わせていたわ! 人を見かけで判断しちゃいけないのは、十分わかっちゃいるけど、この青年がお米作っているの? その意外性に早速、いろいろ聞いてみたくなってしまった私。
カータン(以下カ)「農家の6代目として生まれた荻原さんは、子供の頃からやっぱり跡を継ぐと思ってたの?」
荻原さん(以下荻)「いえ、工業高校に進みましたし、大学もそのまま工業系。そちらの方面にすごく興味があったんですね。いずれ家業を継ぐにしろ、就職も考えたんですよ。でも、工業系に就職しても2、3年で仕事を任されるわけではないと思い・・・それならと、家業を継いだわけなんです」
カ「なるほど! それからは気持ちを切り替えて、農業に精を出したというわけなんですね〜」
荻「いえ・・・2、3年は気合の入らない農業をしてました。(苦笑)ベテランの人からは『甘い!』と怒られ・・・もがきましたね」

若者でなければできない百姓をしよう!! 

この『もがき』が、荻原さんにその後の自分に対する、また農業に対する考えを一新するきっかけになったのだという。農業に携わるようになり、良い米を作るため土作りから始まって、自然を相手にするサバイバル感、収穫の喜び、食卓に上がった時のお客様の笑顔・・・農業の素晴らしさを実感していくようになる一方で、世間の農業に対するイメージはといえば・・・。依然、カッコ悪い、高齢者ばかりで若者に敬遠されるというイメージのまま。農業の本当の姿を知ってもらいたい! そうすれば、もっと若者の憧れる職業になるのではないか? そう思うようになったんだそう。それから、荻原さんは精力的に動き出した。全国農業青年クラブにも働きかけ、自分と同じ若い力が一丸となって、農業に対するイメージや意識を変えていけば、農業はきっと変わる!

東京のデパートにも自ら試食販売に出かけたそう。自分たちが情熱を込め作った米を是非知ってもらいたいという思いからね。すると、思わぬ手ごたえがあった。
「えっ? 長野でお米を作っているの?」「あなたみたいな若いお兄さんが?」「頑張ってね!」
こんな若い青年がお米を作っていると知った年配のお客様が驚き、そして応援してくれるようになる。そりゃそうよね。私がワイドショーを見て、驚いたように、こんな青年が頑張ってお米を作っているって知ったら、思わず「頑張って! 」と、励ましたくなるものよ! 
そして、もっと農業の素晴らしさを地域から県単位、そして全国レベルに伝えて行きたいという思いから、今年創刊された雑誌『Agurizm』。この雑誌の編集長を務める荻原さんは、自ら編集部を訪ねて、創刊にまで漕ぎ着けたそう。創刊号は「コメ作りに挑む若者」を特集し、熱い農業青年の実像を農業に携わる人をはじめ、農業に興味のある人たちに対しても発信した。

荻原さんは言ったわ。
「僕は、『もがくこと』は、決してマイナスな言葉だとは思わない。我々若者しかできないこと。もがくことでまた前進できるんです。僕は農業は、『すてきな3K』だと思っているんです。カッコよくて、稼げて、感動できる! 一所懸命育てた稲を刈りながら、この米が食卓に上がり、食べて下さる方が最高の笑顔になる。そんなことを思いながら、次の田植えをどうするか考える・・・その時が最高に幸せなんですよ」

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私を田んぼに連れてって〜!!

もうすぐ、今年の米の収穫の時期を迎える頃だったわ。美味しい新米の食べ方を訪ねた私に荻原さんはこう言ったの。
「美味しいお米は、おかずは何も要りません。塩むすびが一番ですよ。田んぼを眺めながら食べる塩むすびの味はまた格別ですよ」
その時、私の頭の中に浮かんだわ。稲刈りをする自分の姿、そして、黄金色に輝く稲を見ながら、頬張る塩むすびって、どんなに美味しいものかしら? 思わず私の口から出た言葉。 
「ねぇ! 荻原さん!  稲刈りの時期、荻原さんの田んぼに行ってもいい? 小5の娘にも稲刈りを体験させてあげたいの!」すると、荻原さんは「喜んで! 是非いらしてくださいよ!」って!!
やったーーー!!  というわけで、9月の最終週、私たち家族は、長野県の荻原ファームに人生の初の稲刈り体験に行くことになったの! もうね、それはホントに楽しくて、感動的で美味しい貴重な体験だったわ! そんな稲刈り体験の様子は次回へつづくわよ〜


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荻原さんの農業に対いする熱い想いは、今回限られたスペースではとても書き尽くせなく、申し訳ない気持ちでいっぱいです。でも、荻原さんの話を聞きながら、私の目の前にはまだ青々とした田が広がったり、黄金色に輝く田に変わったり・・・荻原さんの稲作にかける情熱が風景となって伝わってきましたよ。そして、最後には塩むすびのその味まで口に広がったほど!!
カータン

東京都在住。元客室乗務員で、現在は11歳と3歳の娘さん、ご主人の4人家族。抱腹絶倒の主婦ライフをつづった『あたし・主婦の頭の中』でJapan Blog Award2008で総合グランプリ獲得。同名の著書も好評発売中!

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